動物たちは動物園や水族館など監禁された環境下に長くいると、Zoochosis(ズーコシス)という精神病状態に陥ります。
その際の行動は日本では異常行動と呼ばれ、目的も無く同じ場所を歩いたり、自傷行為をしたり、様々な行動が見られると言います。
表面上それらの症状が出ていない動物たちも、水面下では多大なストレスを抱えている場合もあるそうです。
私は静岡市出身なので、よく幼い頃から日本平動物園に足を運んでいました。
中でも一番記憶に新しいのがホッキョクグマのロッシー(♂)。
今や日本平動物園の名物にもなっているシロクマです。
そんなロッシーですが、大きな身体とは裏腹にプールを利用してよくバク転をしていました。
それも何回も。長時間、永遠としているのです。
最初は「遊んでいるのかな?やけに芸達者なシロクマだな。」ぐらいにしか思いませんでしたが、後からズーコシスの存在を知り、ロッシーもストレスが溜まっているのかもしれないと杞憂したものでした。
更に調べていくとショッキングなことに、イルカなど知能の高い動物は自殺する事例もあると知りました。

このズーコシスの病状は、人間の場合は拘禁精神病や拘禁反応と呼ばれ、刑務所や精神病棟等に監禁された場合に現れることがあります。
やはりどんな生き物でも自由が奪われると、正気ではいられなくなるのだと思います。
しかし、人間の場合は監禁されていなくても精神を病む場合があります。
これはどうしてだろうと考えてみましたが、結局は自分で逃げ出さない限り、自由が無いからだろうと感じます。
人それぞれ悩みの種は違えど、自分の心が悲鳴を上げていたらそれに素直に従う強さも時には必要です。
また、思考や意識の癖を少し変えるだけで救われる場合もあります。
悩みというのは、今は何も起こっていないのに、思考が過去や未来に飛んでしまうことで起こります。
それに加えて気に病んでしまう人は自分を責めたり、とにかく思考癖がマイナスに傾いている場合が多いです。
要するに、自分で自分を、狭い檻の中に閉じ込めているのです。
今が辛いという方は、今一度自分の思考の癖を客観的に捉えてみてください。
自分を救うには、自分の人生を、自分の幸福追求を諦めないことが一番大切です。
思考癖が改善されれば心は解放され自由になり、幸福度も徐々に上がっていくことでしょう。
ズーコシスの動物たちと同じにならないように、いつだって心は自由でいていいことを、忘れないでくださいね。